No11.不安障害とわたし~仕事復帰・リハビリ出勤~

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3月にパニック発作が出現して、4月に不安障害と診断されて内服治療と認知行動療法を行ってきました。仕事復帰にも強い希望があり、ようやく8月に「リハビリ出勤可の病欠」と診断をされました。

リハビリ出勤について、、またその時の症状についてお話しさせて頂きます。

リハビリ出勤とは

リハビリ出勤とは病気や精神疾患などで休職していた従業員が、復職前に一定期間試行的に勤務する制度です。休職者が自信の体調を認識しながら、復職に向けて準備を行うこと、復職後の負担を軽減したり、ストレスによる病状悪化を防いだり、再休職を回避したりする効果を目的としています。

リハビリ出勤の形態

  • 職場と家を往復するだけの通勤訓練
  • 午前中だけ働く
  • 勤務時間を短時間にする
  • 軽作業を行う

リハビリ出勤を行う際は休職者の健康状態や社内の状況を考慮して無理のない勤務計画を立てることが重要です。主治医や産業医と連携して段階的に勤務時間を長くしたり、業務内容を調整したりします。

私は職場長と話し合いリハビリ出勤の内容を以下のようにしてもらいました。

  • 通勤時にパニック症状が出現したら休んで出勤することになること
  • 初めの出勤は通勤するのがやっとの状態なので、その間に体調が悪化したら遅刻、お休みを頂くことになること
  • 出勤時間は他のスタッフとかぶらない時間帯、2時間半の勤務にしてもらうこと
  • 仕事内容は人と関わらない軽作業にさせてもらうこと

リハビリ出勤前に職場長と話し合い、このようにして頂きました。ありがたいことに職場長は理解があり、リハビリ出勤について様々、相談や提案をして下さいました。

もし、理解が足りない職場長だったら、相談する時点で体調が悪化してリハビリ出勤は実現できていなかったと思います。

精神疾患を患っている人は表面側から感じとれないほどの苦しみと戦っています。疾患の病態を知る事、その人を信じ歩み寄ることが、リハビリ出勤の第一歩だと実感しました。

職場と家を往復するだけの訓練

健常の方は、「っえ!!そんなレベルからのリハビリ出勤なの?」「通勤訓練なんて練習しておけばいいじゃん。」と理解しがたい内容だと思います。

しかし、違うんです。パニック障害・不安障害に罹患してしまうと、内服治療を行ってても回復するのに長期間の時間が必要なこと、1つの行動目標を達成するのに1回では達成できず 何回も経験をして自然とできるようになるまで長期間の時間を要します。またその訓練中にパニック症状が出現したりすると、なかなか前に進むことができないのです。少しづつ慣れていく必要があります。

仕事復帰を望んでいたものの、初めてのリハビリ出勤、またその後のリハビリ出勤も簡単ではありませんでした。

リハビリ出勤初日

7時30分

朝起床して家のことを行い、いつも通りに過ごしていましたが、4か月振りの出勤であることに緊張してきて頭がキューッとなりました。不安時の薬半錠を内服して、洗面台、トイレ掃除をして体を動かしていました。不安や緊張はなく出勤しました

8時15分

仕事場までは30分の運転が必要です。リハビリ出勤初日のため、途中で体調が悪化した場合を考えて早めに出勤しました。

運転して15分経過したとき、手足に痺れが出現して足が鉛のように重たくなってきました。「やばい。」そう思った私は車を道の脇に止めて残りの不安時の薬半錠を内服して10分休憩してから再出発しました。

9時

4か月ぶりの職場でしたが緊張することなく、ロッカーで着替えて、エレベーターを使用して職場までたどり着くことができました。

職場に着くと職場のスタッフの方々が暖かく出迎えてくれました。とても嬉しかったのですが、この時の私の状況は、出勤時の運転でパニック発作が出現して、久しぶりの職場に緊張もしている状態。いつ、再びパニック発作が出現してもおかしくない状況でした。もう話かけないでほしいというのが私の心境で話しかけないでオーラ―を出していました。

私は総合病院で看護師をしていますが、リハビリ出勤中は物品の整理と人と関わらない仕事をさせてもらいました。しかし、沢山のスタッフがいます。久しぶりに私を見たスタッフが次から次へと声を掛けてきました。健常な方なら嬉しい状況ですが、話かけられることが恐怖・限界でした。

しかし、この苦しみはパニック障害・不安障害になった人にしかわかりません。周りからしてみたら、「長期間休んで職場復帰したのに愛想もない」と理解が得られない状況になってしまいます。

そこで、私は職場長に「今日リハビリ出勤して、皆さんが話かけてくれたことにとても感謝しています。しかし、今の私は健全な状態ではなく、少しの刺激でパニック発作が出てしまう状態です。仕事も徐々に慣れて完全復帰をめざしたいと思っていますし、また、あの苦しい症状に戻りたくあしません。わがまま言って申し訳ありませんが、職場長から皆さんに、私が仕事の環境に慣れるまでは声を掛けないで頂きたいことを伝えて頂きたいです。」とお願いしました。

職場長も職場スタッフも理解があり私に協力をしてもらえました

11時30分

退勤。

この時間帯は朝の不安時の薬の効果があったため帰りの車の運転はすがすがしい気持ちで帰ることができました。

私はこの内容のリハビリ出勤を週1回から初めました(1ヶ月間)。徐々に自信をつけ始めて出勤回数を増やしていきました。

まとめ

リハビリ出勤ではこれら全てを行うには立ち向かう根気が必要です。通勤訓練だけで終わってしまうこともあるかと思います。しかし、通勤できたことで十分なのです。小さな目標から仕事復帰をしていくことが大切です。

そして、周りでフォローをする皆さん、パニック障害・不安障害の人は表面では笑っていて元気そうでも、中身はさまざまな葛藤、症状と戦っています。病気が軽快するまで、仕事になれるまで時間を要し歯がゆいかもしれませんが、暖かく見持ってあげることが一番の支援なのです。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。

次回は、リハビリ出勤の効果についてお話しします。

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